シュルレアリスト 山本 悍右

昭和初期に活躍した芸術家、山本 悍右の展覧会。

シュールレアリズム作家の展覧会

表面は、中央に作品を配置し、左右に詩とドローイングを配置。まずは中央の作品に注目。鳥かごの中に電話が入っており、フォトアバンギャルドというジャンルを表したかのような作品でフライヤーを手にした人へのフックになっている。そして左右には詩とドローイングが配置されており、あえて左右の高さをずらした配置は言葉で言い表せない独特の浮遊感を感じさせる。
まさにシュールレアリストを体現したかのようなフライヤーデザイン。

裏面はオーソドックスなデザイン

裏面は作品を大きく掲載し、展示内容を分かりやすく説明。
全体がモノトーン気味の作品の中、「シュールレアリスト」の文字だけ赤く塗られ強調されているところに今回の展示の意図を感じる。

詳細情報

山本悍右(やまもと·かんすけ, 1914-1987、本名勘助)は、大正3 (1914)年、名古屋市の写真材料店に生まれました。昭和4(1929)年、自らの詩作活動をはじめ、本格化させていきましたそして、日本におけるシュルレアリスムの理論的指導者山中散生(やまなか·ちるう)の詩誌『CINE」などを通じて当時の海外で展開されているダダ、シュルレアリスムといった芸術理念を吸収し、さらに、昭和12(1937)年,「海外超現実主義作品展」で紹介されたエルンスト、ダリ、キリコといったシュノルアリストの作品に大いに触発され、シュルレアリスムに深く傾倒していきました。昭和13 (1938)年に、趣向を凝らしたシュルレアリスム詩誌『夜の噴水」を編集発行、昭和14 (1939)年には「ナゴヤ·フォトアバンガルド」の結成に坂田稔、下郷羊雄(しもざと·よしお),田島二男(たじま·つぎお)山中散生らとともに参加し、その中心メンバーの一人として前衛写真運動を推進していきました。
そして、彼らはその活動を通じて、シュルレアリスムの方法を写真に適用し、フォトアバンギャルドの一大拠点を名古屋に作り出したのでした。

山本悍右はシュルレアリスムの造型理念を写真においてもっとも体現した作家といえるでしょうしかし、単なる海外のシュルレアリストの模倣にはしることなく、身近な素材をモチーフに選び、その作品には作家の独特の精神世界が、詩人らしい抒情性をもって表現されています。本展は、近代写真史のなかでも独特の光彩を放っている最中の、初期から晩年までのヴィンテージ·プリント作品を中心とした約200点に、ドローイング、幻の詩誌『夜の噴水』といった貴重な資料を加えて、約300点を紹介するものです。

場所:東京ステーションギャラリー
主催:財団法人東日本鉄道文化財団/東日本旅客鉄道株式会社
入場料:一般800円,大高生600円/中小生400円

YEAR
2001
GENRE
デザイン・アート
SIZE
A4
TASTE
シンプル
COLOR
WHITE

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