四批評の交差
四批評の交差
いま、現代美術を問う
2004年:4月18日(日)~5月30日(日)
10:00~18:00(入館は17:30まで)休館:火曜日
多摩美術大学美術館
今日の美術界は、手法も形式も千々に乱れ、何をもって美術と考えていいか、戸惑わずにいられない様相を呈しています。批評家はどう考えているのだろうか、と問う声も聞こえてきます。こんな状況の中、多摩美術大学美術館は、同大学で教鞭をとる人の美術批評家(峯村敏明、建畠哲、本江邦夫、椹木野衣)の共同企画による「四批評の交差-いま、現代美術を問う』を開催し、展示·イヴェント·シンポジウムをとおして、批評家の芳えを率直に表明する機会を設けました。各批評家の見解にはかなりの開きがありますが、それを大いに交差対比させて、状況とその先を望み見るという批評本来の働きを奮い起こそうというのが狙いです。
参加作家の表現の多様さはまさに「芸術の交差」現象を催し、それ自体が謎と刺激に満ちていますが、さらには「批評の交差」を促して、強力な問いの前に立たせます。にんなにも違った表現を、共通の含葉で語ることができるのだろうか」と。こうした問いには、作品を見ることに勝るとも劣らなぃ興趣がありはしないでしょうか.大学や美術館の枠を越えて、今日の美術状況の核心を打つ試みとなるだろうことを確信します。
(峯村敏明)
- SNS