レン・ライ生誕101年映画回顧展
Len Lye Film Retrospective: Celebrating 101 Years of His Birth
20世紀、レン·ライの映像はコンピュータ グラフィクスに連なる抽象映像、コマーシャル·フィルム、ドキュメンタリーの先駆けとして新たな地平を切り開いたその映像はマラルメの詩やピカソの絵画にもたとえられている。
生誕101年を迎えたいま、私たちはどこまで来たのだろうか。
「ライの映画は、マラルメの詩やピカソの絵画に似ている」–アルベルト・カヴァルカンティ(映画作家)
ディズニーのアニメーションが華々しく世界デビューを飾った1930年代後半、その一方で古典的なカートゥーン・アニメションとは全く異質な美術と動画が一体となった新しい形式が次々と「発明」されます。
なかでもレン・ライはその多彩さにおいて他に例をみません。カメラを使わずフィルムに直接ペインティングを施した抽象アニメーションの元祖として知られ、画期的な色彩プリント過程におけるグラフィック・イメージ、人形動画から実写の広報映画に至るまで、生涯手がけたおよそ20作品のどれもが異った手法と形式によって作られています。今日のCMや様々な視覚実験を盛り込んだ映像クリップに通じるモダン映像の基本を一人の手で成しえた芸術家であると同時に、生誕100年を機にデジタル時代の先駆けとしても再評価が沸き起こっています。
ニュージーランドのレン・ライ財団の協力によって実現したこのプログラムは、ライが初めて手がけた1929年制作の作品から58年までの13作品、遺作を含む晩年の2作品、さらに本邦初公開の第二次世界大戦中の英国政府制作の貴重なプロパガンダ・ドキュメンタリー2作品、合計17の短編映画で構成されています。半世紀以上前に作られたとは信じがたいポップアート感覚と、その奥に秘めた視覚芸術の発展史を是非ともご堪能ください。
会期:2002年3月9日(土)─3月29日(金)
時間:毎夕8:30~(1回上映/終)
料金:当日一般1,500円/学生1,200円/小人・シニア・シアター会員1,000円 ※全て税込
会場:シアター・イメージフォーラム
主催・配給:イメージフォーラム
作品提供:レン・ライ財団
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