蜷川実花写真展 UTAGE 京都花街の夢

写真家·蜷川実花が挑戦する京都花街の新しい美学
京都は、建都1200年以上の歴史を持つ日本文化の中心でありながら、同時に時代の先端を行くアートや研究が生まれる特別な場所であり続けています。本展は、国内外のアートシーンの最先端で活躍し評価の高い現代写真家·蜷川実花が、京都五花街の芸妓や舞妓を、2年以上の歳月をかけて撮り下ろした、「革新」と「伝統」のかつてないコラボレーションなのです。

京都の5つの花街には、それぞれの伎芸や伝統を守り、育んできた長い歴史があります。「舞」や「をどり」だけでなく、お茶やお華などの伝統文化、日常的な所作、言葉、しきたりなど、すべてにおいて京都の持つ「伝統的な美学」の粋が蓄積され、その伝統の世界は女性だけにより今も継承されているのです。
蜷川実花は90年代にデビューし、女性写真家として独自の世界を切り拓くだけでなく、映画監督としても『さくらん』『ヘルタースケルター』などのヒット作を送り出して来ました。蜷川が生み出す世界は、極彩色を特徴とし、現実と虚構が入り混じった陶酔感が特徴です。

蜷川は花街の伝統美学に、新しい角度を与えます。雅さの世界に、時空を超えたハイブリッドな感性を掛け合わせることに挑戦したのです。蜷川実花により五花街から15名の「名花」が選ばれ、スタジオの特設セットで撮り下ろされました。この『UTAGE 京都花街の夢』は、蜷川の魔術によって、「うたかたの夢」が現出したものと言って
よいでしょう。これは花街を守りつづける「女子」たちへの、蜷川実花からの強い共感であり、未来
へ向けたエールであることも、忘れてはならないのです。

後藤繁雄·京都造形芸術大学教授本展プロデューサ

会期:2018年4月14日(土)~5月13日(日) 会期中無休
主催:美術館「えき」KYOTO、京都新聞
後援:京都市、京都商工会議所
特別協力:MBS、アミューズ
協力:公益財団法人 京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団)、KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭、学校法人 瓜生山学園 京都造形芸術大学、東京リスマチック株式会社、光村推古書院株式会社、有限会社ラッキースター、小山登美夫ギャラリー
企画・プロデュース:後藤繁雄+G/P gallery

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