知覚の実験室 Laboratory of the senses
昨今、よく耳にする美術用語に「インスタレーション」という言葉があります。もともと「絵をかけたり彫刻を展示するといった意味でしたが、1970年代から展示空間自体を作品化することを指すようになり、現代美術の用語として使われるようになりました。この言葉は現在でもよく使われますが、ジャンルに関する曖昧なもののひとつであるといえます。
前世紀までの美術では宗教や歴史的な出来事など、社会的に共通する事柄を通して人間の理想像を探求することが主流でしたが、二度の世界戦争やテクノロジーの急激な進歩を経た後では、それがどんなに悲観的な面を含んでいても、現実の人間とはどんなものかを知ることに積極的であるようです。そうした変化の中で、形式にあてはまらない表現への傾倒がみられるようになります。そのひとつがインスタレーションです。
会期:平成11年11月14日(日)~12月19日(日)
会場:佐倉市立美術館2・3階展示室、エントランスホール、屋外展示室
料金:一般600円
大学・高校生400円
中学以下無料
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