束芋 夢違え

束芋····読み方は、たばいも。アーティストの名前です。アニメーションを駆使したユニークなインスタレーションで脚光を浴び、弱冠27才にして国際的に活躍しています。1999年、京都造形芸術大学の卒業制作「にっぽんの台所」がキリンコンテンポラリー·アワード最優秀作品賞を受けて注目を集め、その後、国内外で作品発表のたびに話題を呼び、26才で母校の教授に抜擢されました。われわれ日本人の生活に根ざした道具だてで投影されるアニメーションは、浮世絵風の色づかいや、高度経済成長期の記憶に語りかけるディテールが、懐かしさにも似た味わいを漂わせます。

その中に、マスコミが話題にするような現代社会のダークな一面が淡々と、一種の黒いユーモアさえ感じさせながら描かれ、束芋独自の世界を作り上げています。本展では、来館者がインタラクティブに体感できこれまでの集大成と言える「にっぽんの御内」と、原点である「にっぽんの台所」の映像インスタレーション2作品にくわえ、新たなインスタレーションを展覧会場で制作する予定ですアーティストの言葉····「夢違え」の意味は「悪い夢を見た時、災いを免れるように呪(まじな)いをすること」(広辞苑より)だそうです。

この言葉から私が思い浮かべるのは、現在の社会状況をまるで夢に見たことのように非現実的にしか受け取れず、それが自分とは関係ないことのように「国がなんとかしてくれるなんとかするべきだ」とまるで呪文のように唱え、自分に負わされるはずの責任から少しでも遠くに逃げようとする人の姿です。そして、どこかで自分自身もその人達と変わらない感覚でいることを恐ろしく感じ、罪悪感からか、その行為自体を多少なりとも美化させたく思い、この言葉を選びました。※同時開催=ギャラリーA&C「原美術館コレクション展」(杉本博司、草間彌生ほか)

会期:2003年7月26日[土]ー1 0月26日[日]
場所:ハラミュージアムアークギャラリーB
主催:原美術館
制作協力:IMA, ING、キリンビール株式会社、ギャラリー小柳
休館日:会期中無休
*荒天時には臨時閉館する場合があります。

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