ミュゼ浜口陽三 コレクション展 闇に包まれた色彩 緑
ミュゼ浜口陽三コレクション展
闇に包まれた色彩 緑
自然界、特に植物を代表する色彩である「緑色」。人々の生活が自然界に支えられていることから、この色は多くの地域·時代の中で繁栄や豊かさを想起させる色として扱われてきました。また現在では、心理的な安定をもたらす色として様々な場面に用いられています。
伝統的な意味合いを持ち、また人間の心理的な部分にも関わるこのような色彩が、浜口作品の中ではどのような表れ方をしているのでしょうか。それは時に浮かぶさくらんぼの色として、または背景に潜む「地の色」として。闇の中に隠れ、現れ、浜口は色彩の持つ多様な効果を存分に引き出しています。
また、赤·青·緑といった有彩色だけではなく、むしろ白·黒といった無彩色の世界にその効果はありありと表れています。黒の技法(マニェル·ノワ-ル)と呼ばれることもある技法·メゾチントは、白から黒にかけての幾層もの階調を表現することに優れています。浜口作品の世界では黒はただの黒ではなく、白もただの白ではありません。それは闇として、また物の陰として、そして光として存在しうるだけの効果を発揮しているのです。本展覧会では「緑色」を焦点に、浜口陽三の銅版画世界をご紹介します。色彩のもつ不思議さを感じ、またメゾチントという表現方法を用いて世界を舞台に活
躍した、浜口陽三作品の魅力を再発見して頂ける機会となるでしょう。
2005年9月3日(土)~ 1 1月20日(日)
ミュゼ浜口陽三·ヤマサコレクション
東京都中央区日本橋蛎殻町1-35-7
TEL: 03-3665-0251
FAX: 03-3665-0257
http://www.yam asa.com/musee
E-mail: musee@yamasa.com
開館時間: 11:00-18:00(土日祝10:00-18:00)休館日:月曜日※月曜祝日の場合翌火曜日休館
入館料:一般600(500)円、大学·高校生400(300)円、中·小学生200(150)円※ (〕内は割引料金、または20名以上の団体料金
※期間中、一部の作品を入れ替えることがあります。
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