ヤン・シュヴァンクマイエル 触覚と想像力
あらゆるクリエイターが注目する
ヤン·シュヴァンクマイエルの映像マジック
未公開作を全てオリジナル·ヴァージョンで上映チェコでは『アマデウス』のミロシュ·フォルマン監督や『存在の耐えられな軽さ』の作家ミラン·クンデラなど多くの芸術家が亡命したが、シュヴァンクマイエルはチェコで作品を撮り続けることを選び、様々な検閲と闘った。
今回、改変させられた作品をシュヴァンクマイェルの意図通り全てオリジナル·ヴァージョンで上映。国内で上映禁止となり英語版が作られた『ジャバウォッキー』と台詞を全て音楽に差し替えられた『コストニツェ』はチェコ語のオリジナル版で、またお蔵入りにされた『オトラントの城』もカットされたシーンをオリジナルの形に戻した貴重なもの。
カンヌ、佐ネシアなど世界中の映画祭で受賞受賞歴がないのは、検閲でお蔵入りにされた作品だけとも言えるほど、撮るもの全てが圧倒的な評価を受けているシュヴァンクマイェル。全ての作品に妥協がなく、その革新性、普遍性で新たな観客を増やし続けている。
実写·クレイ·切り絵·フロッタージュ·線画·オブジェクトのコマ撮りなど様々な技法を組み合わせ独自の世界を生み出すシュヴァンクマイエルの映像。カフカや「ロボット」という言葉を生みだしたチャペック·錬金術やマニエリスム、最先端の機械と職人的な技術が混在するチェコの不思議な伝統に裏打ちされた、独特なユーモアと不条理感に満ちた映像は一度見たら忘れられない強さを持っている。
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