KRAFTWERK 2019来日公演

2019年にクラフトワークが来日した際の東京公演の告知フライヤー。
今までの来日公演ではスタンディングのライブが通例であったが、今回のライブはBunkamura オーチャードホールでクラシックを見るようなスタイルで座って観る。
ちなみに私は最終日の公演を見に行く予定である。

イラストは2004年よりさらにミニマムなデザインに

2004年のフライヤーからさらにシンプル化が進み、メンバーの像はアイコンのようになっている。4人が直立不動でライブをしている様子を表現しているのだが、クラフトワークと分かるか分からないかギリギリのところまで要素は削ぎ落とされている。
近年、公式サイトでもこのビジュアルを使用し、2018年にリリースした「3-D The Catalogue」も近しいデザインを採用している。相変わらずプロダクトのビジュアルの統一性を重要視するデザイナー的姿勢が伺える。もちろんフライヤーのデザインも他のプロダクトと地続きであり、CDや公式サイトと同じアイコンのビジュアルが使用されているのだが、CDやサイトが赤色の背景に対してこのフライヤーの背景は白である。これの意図はつかめないが、もしかすると公式のツアーTシャツが白なのでそちらに合わせたのかもしれない。やはり真っ赤なTシャツよりも白いTシャツの方がファッションとしては汎用性があるが故の選択か。クラフトワークとしてもTシャツをパジャマのように扱われるより普段遣いをしてほしいということだろうか。テクノゴッドの考えることは計り知れない。
フライヤーの全体のデザインに関しては2004年のデザインよりも主催などのフォントが大きくなり、プロモーターの宣伝が入ったりと要素の数はさほど変わらないが少し煩雑な印象が出ている。
紙の質感に関しても2004年のフライヤーではPP加工が施されていたのに、今回のフライヤーはごく普通のマット紙といった印象。

人間味を排除した世界観

「Man-Machine」「ROBOT」「COMPUTERWORLD」といった楽曲群が示すように、一貫して機械的な世界観を表現するクラフトワーク。
今回のフライヤーに使用しているフォントも過剰にデジタル感を出したフォントを使用。
彼ら自身が「We are the ROBOT」と唄うだけあって無機質で人間味を排除したROBOT的な世界観が表現されている。

私が最も好きな映像がこれである。彼ら自身は生身の人間だと言うのにまるでロボットのように無表情に演奏している。

ロボットのふりをしたおじさんたち。今見るとコントのようなパフォーマンスだ。だがこれがいい。
楽曲が良いのは言うまでもないが、私が最も好きな点はこのようにパフォーマンスも含めた一貫したコンセプチュアルな表現である。

隠しきれない人間味

ライブでも無表情でほとんどアクションがない彼ら。過剰な無機質感がクラフトワークの醍醐味ではあるのだが、実際のライブを観ると彼らの隠しきれない人間味が見える。
たまに見せる口元の緩んだ楽しそうな表情。しっかりとお辞儀をして去っていく紳士的な所作。極稀にやる生演奏が下手なところ。ピチピチのワイヤースーツを着たら中年太りが目立った瞬間…。
どうしても抑えきれない人間味が見えた瞬間こそがファンとしては嬉しい瞬間である。御年70歳を超えるラルフ・ヒュッター氏に言うのもなんだが、かわいい。かわいいのである。

まとめ

フライヤーのまとめサイトだというのにクラフトワーク本体の話に寄ってしまった。これも来日公演というイベントがあるが故の浮足立った記事だと思って許していただきたい。
2004年来日時のフライヤーはこちら

似たテイストのデザイン

劇団チョコレートケーキ 企画公演ドキュメンタリー

エンプティ・ガーデン展

青木克憲XX展

佐野研二郎展_ボツ