山本基 しろきもりへ
箱根彫刻の森美術館 「山本基 しろきもりへ―現世の杜・常世の杜―」
彫刻の森美術館は、現代の新しい美術表現を紹介するシリーズの第2回展として、「山本基しろきもりへ-現世の杜·常世の杜-」を開催します。
山本基(1966年生まれ、金沢美術工芸大学絵画専攻卒)は、床に塩で迷路状の模様を描くことで知られているインスタレーション作家です。実妹の他界が“塩”を用いた制作の原点でした。その現実を受け入れるために、社会の中で死がどのように扱われているかを作品を通して体感するようになります。そしで塩”という素材に行き着きます。「多くの大切な記憶は、時とともに変化し、薄れてゆく。しかし、写真や文章では残すことのできない記憶の核心に、私はもう一度触れてみたい」と作家は
語っています。2008年に「桜」、2010年には「たゆたう庭」を制作。これまでに、アメリカやヨーロッパをはじめ約10ヶ国で発表してきました。
本展では、故人の記憶を超えて、現代の死生観の状況や自然と人間の関係をテーマにしました。箱根の地から得た印象をもとに、長い歴史の中で繰り広げられてきた生命活動の連なりを、約7トンの塩を用いて表現します。2週間の制作期間を公開し、作品が完成するまでの過程をご覧いただけます。山本基の作品を通じて、人間の存在をさまざまな視点から見つめ、自然と芸術の力を感じ取る機会とします。
主催:彫刻の森美術館
後援:箱根町/箱根町教育委員会/フジサンケイグループ
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